入れ歯で喋りにくい悩みを解決!原因と今日からできる4つの対策をご紹介!

入れ歯の悩み

新しく入れ歯を使い始めた方や、長年使用している入れ歯が合わなくなった方には、喋りにくさを感じる方が少なくありません。口の中の環境が変わるため、慣れるまで違和感があるのは自然です。

しかし、原因を正しく理解して適切な対策を行えば、多くの場合、喋りにくさは改善できます。本記事では、入れ歯で喋りにくくなる原因とご自身でできる簡単な練習方法を解説します。

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入れ歯で喋りにくくなる主な原因は4つ

入れ歯で喋りにくくなる主な原因は4つ

新しく入れ歯を装着した際に発音がしにくくなるのには、いくつかの原因があります。なぜ喋りにくさを感じるのか、4つの原因を理解しましょう。

1.口内のスペースの変化

入れ歯を装着すると、今までなかった「モノ」が口の中に入るため、舌が動くスペースが狭くなってしまいます。特に、上顎を広く覆うタイプの入れ歯(義歯床)は、厚みで舌の動きが制限されがちです。

その結果、特定の音、特に「カ行」や「ン」などが発音しにくくなる可能性があります。これは、発音時に舌が上顎に触れる動きが、入れ歯によって妨げられるために生じる現象です。

2.人工歯の位置や高さの不適合

発音は、舌や唇が歯に触れて作られます。入れ歯の人工歯の位置が本来の歯と異なったり、噛み合わせの高さが不適切だったりするのが、滑舌が悪くなる原因です。

例えば、噛み合わせが高すぎるとすぐに歯同士が当たり、逆に低すぎると舌を動かす空間が不足してしまいます。特に「サ行」や「タ行」は前歯の微妙な位置関係が重要になるため、影響が出やすいのです。

3.入れ歯の不安定さ

入れ歯が口にぴったり合わず、会話中に動いたりずれたりするのも、喋りにくさの原因です。入れ歯が不安定だと、無意識に舌や頬の筋肉で押さえようとするため、余計な力が入ってしまいます。

また、歯ぐきと入れ歯の間に隙間があると空気が漏れてしまい「サ行」などの摩擦音をうまく作れません。

関連記事:入れ歯が合わない場合に現れる5つの症状とは?合わない原因や対処法を詳しくご紹介します! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

4.新しい環境への不慣れ

新しい入れ歯を装着すると口の中の環境が大きく変わるため、脳や舌が変化に追いついていない「慣れ」の問題も無視できません。舌が入れ歯のどこに触れるとどんな音が出るのか、身体がまだ覚えていない状態といえます。

これは新しい靴を履いたときに歩きにくく感じるのと同様です。ほとんどの場合、時間とともに解消されていくため、焦らず積極的に口を動かしましょう。

自宅でできる!喋りにくさを改善する練習方法は3つ

自宅でできる!喋りにくさを改善する練習方法は3つ

歯科医院での調整も重要ですが、ご自身でできる練習を日々の生活に取り入れると、入れ歯への慣れが早まり、発音の改善も期待できます。ここでは、今日からでも始められる簡単な3つのトレーニング方法を紹介します。

楽しみながら続けるのが改善への近道です。

1.特定の発音の反復練習

特に発音しにくいと感じる音を重点的に練習しましょう。多くの方が苦手とするのは「サ行」「タ行」「ラ行」です。

これらの音を含む単語や短い文章を、ゆっくり、はっきりと声に出して読んでみてください。まずは「さしすせそ」「たちつてと」「らりるれろ」と一音ずつ区切って発音します。

慣れてきたら単語(例:さかな、たいこ、らっぱ)へとステップアップしましょう。

2.新聞や本の音読

毎日決まった時間に新聞や好きな本を声に出して読む「音読」は、非常に効果的な練習方法です。単調な発音練習とは異なり、文章の流れの中で自然に口の筋肉を使えます。

自分の声をスマートフォンなどで録音し、後で聞き返してみるのもおすすめです。客観的に自分の発音を聞くと苦手な音を具体的に把握でき、意識的な改善につながります。

3.早口言葉や歌でのトレーニング

楽しみながら口の筋肉を鍛える方法として、早口言葉や歌を歌うのも有効です。早口言葉は、舌や唇を素早く正確に動かす練習になります。

「生麦生米生卵」のような簡単なものから挑戦してみましょう。また、好きな歌を口ずさむとリラックスしながら口周りの筋肉が動き、滑舌を滑らかにするのに役立ちます。

喋りにくさが続く場合の対処法は3つ

喋りにくさが続く場合の対処法は3つ

練習を続けても喋りにくさが改善されない場合は、入れ歯自体に問題があるかもしれません。我慢せずに、かかりつけの歯科医師に相談してみましょう。

1.入れ歯の調整・研磨

喋りにくさの原因の一つは、入れ歯の厚みや形です。特に舌が当たる上顎の部分(口蓋)が厚すぎると、発音がこもりがちになります。

歯科医師は舌の動きを妨げている部分を特定し、専用の器具で調整を行います。入れ歯を削って薄くしたり、形を整えたりするのです。

ほんの少し削るだけで、劇的に話しやすくなるケースも少なくありません。

2.リベース(裏打ち)による適合改善

長年使用している入れ歯の場合、歯ぐきが痩せて入れ歯との間に隙間ができる場合があります。隙間が原因で入れ歯が不安定になり、空気が漏れて喋りにくくなるのです。

このケースでは「リベース」と呼ばれる修理方法が有効です。入れ歯の裏側を新しい材料で覆い、現在の歯ぐきの形に合わせて、吸着力を高め安定させられます。

3.より喋りやすい入れ歯への変更

現在の入れ歯の構造が、どうしても口に合わない場合もあります。その際は、喋りやすさに配慮された別の種類の入れ歯に変更するのも選択肢の一つです。

例えば「金属床義歯」は上顎を覆う部分が金属でできています。プラスチック製より格段に薄く作れるため、違和感が少なく舌の動きを妨げにくいのが特徴です。

また、バネのない「ノンクラスプデンチャー」なども選択肢となり得ます。

なお、入れ歯の種類については、こちらの記事でご紹介しています。

関連記事:【プロが解説】入れ歯の主な種類は8つ|材質や特徴、入れ歯の種類が合わない場合の対処法もご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

オーラルケア商品の購入に「お口のお店 Oral Care Shop」がおすすめな理由

オーラルケア商品の購入に「お口のお店 Oral Care Shop」がおすすめな理由

歯科技工所が運営するオーラルケア商品専門店である「お口のお店Oral Care Shop」は、お口の悩みを抱える多くの方にとって理想的な選択肢です。歯科医師が認めた選りすぐりの商品のみを取り扱っているため、安心して商品を選べます。

当ショップの特徴は、歯科技工士の視点から厳選された商品ラインナップです。歯科技工士は、歯科医療の現場で歯や口腔内の構造について熟知している専門家です。そのため、お客様のお口の状態や悩みに最適な商品選びをサポートできます。

取り扱い商品は多岐にわたり、歯ブラシやデンタルリンス、替えブラシなど、毎日のオーラルケアに必要なアイテムが揃っています。さらに、入れ歯洗浄剤やマウスピース洗浄剤など、特別なケアのための商品も充実しており、さまざまなニーズに対応可能です。

いずれの商品も、歯科技工士が自信を持っておすすめする商品です。ぜひ、お口の健康維持にお役立てください。お口のお店Oral Care Shopはこちら

入れ歯 喋りにくいでよくある3つの質問

入れ歯 喋りにくいでよくある3つの質問

入れ歯 喋りにくいでよくある質問について解説します。それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

質問1.入れ歯に慣れるまで、どのくらいの期間がかかりますか?

個人差はありますが、一般的に違和感が薄れて食事や会話に慣れるまでには、2週間から1ヶ月程度かかると言われています。最初の1週間は特に異物感が強く感じられるかもしれません。

しかし、焦らず装着時間を少しずつ延ばしていくことが大切です。痛みがある場合は無理をせず、早めに歯科医院で調整してもらいましょう。

質問2. 話すときに入れ歯が外れそうになる場合、どうすればよいですか?

会話中に入れ歯が動いたり外れそうになったりするのは、入れ歯の適合が悪くなっている可能性があります。歯ぐきが痩せて隙間ができているケースが多いため、まずは歯科医院で調整してもらいましょう。

応急処置として安定剤を使用する方法もありますが、根本的な解決にはならないため、必ず歯科医師に相談してください。

質問3.「サ行」が特に言いにくいのですが、なぜですか?

「サ行」は、上下の前歯の間にわずかな隙間を作り、そこに息を通過させて発音する音です。そのため、入れ歯の人工歯の位置や厚みが少し違うだけで、微妙な隙間がうまく作れません。

結果として、空気が漏れたような「ハ行」に近い音になってしまう場合があります。歯科医院で前歯部分の調整を行えば、改善されるケースが多いです。

まとめ

まとめ

入れ歯による喋りにくさは多くの方が経験する悩みですが、決して解決できない問題ではありません。その原因は、口内のスペースの変化、人工歯の位置、入れ歯の不安定さ、新しい環境への不慣れなどさまざまです。

まずは、自宅でできる音読や発音練習を試してみてください。継続すれば舌の動きが入れ歯に馴染み、滑舌が改善されていきます。

それでも悩みが解消されない場合は、遠慮なく歯科医師に相談しましょう。専門的な対処法で、会話のしやすさは大きく向上する可能性があります。

入れ歯の調整や修理、より薄い素材の入れ歯への変更などがその一例です。諦めずに自分に合った対策を見つけ、自信に満ちた会話を楽しみましょう。

なお「お口のお店Oral Care Shop」では、お口の悩みを持つすべての人のために、歯ブラシや入れ歯洗浄剤など、歯科医師に認められたオーラルケア商品を販売しています。

いずれの商品も、歯科技工士が自信を持っておすすめする商品です。ぜひ、お口の健康維持にお役立てください。お口のお店Oral Care Shopはこちら

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