「治らない」とあきらめる前に!顎関節症に効果的な5つの治療法をご紹介!

お口の悩み

「口を開けるときに顎がカクカク鳴る」「顎関節の周りに痛みがある」「口が大きく開けられない」といった症状は、顎関節症の可能性があります。顎関節症は軽度であれば自然に治る可能性もあります。

しかし、顎関節症の症状が続くと日常生活に支障をきたすため、治療法を知っておくべきでしょう。かつては噛み合わせの調整が主流でしたが、現在は負担の少ない治療法が推奨されています。

本記事では、顎関節症の治療法や治療を始める前に知っておくべき注意点について解説します。症状に合った治療法を見つけ、顎の不調を根本から改善するためにぜひ参考にしてください。

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顎関節症の治療における3つの目標

顎関節症の治療における3つの目標

近年では、顎関節症の治療は負担の少ない保存療法から開始する場合が一般的です。顎関節症の治療における具体的な3つの目標(ゴール)についてお伝えします。

1.痛みの改善と除去

顎関節症において早期に取り組むべき目標は、顎関節や周囲の筋肉の痛みを和らげる治療です。痛みが強いと、かばおうとして顎関節にさらに負担がかかり、症状が悪化する悪循環に陥ってしまいます。

痛みの改善には、消炎鎮痛薬や筋弛緩薬などを用いた薬物療法や、温罨法などの理学療法が有効です。

2.顎関節機能の回復

顎関節症によって口が大きく開けられない(開口障害)などの機能障害が生じている場合は、顎関節の動きを改善する治療が必要です。

主に、スプリント療法(マウスピース)や、開口訓練などの運動療法を中心に行い、スムーズに口が開けられる状態を目指します。

なお、マウスピースで期待できる効果については、こちらの記事でご紹介しています。

関連記事:顎関節症の悩み解消へ!マウスピースに期待できる4つの効果をご紹介!|株式会社シケン コラム

3.日常生活の回復と再発防止

顎関節症は、歯ぎしりや食いしばり、頬杖といった生活習慣や癖によって引き起こされているケースが多くあります。顎に負担をかける習慣や動作を見直し、修正する行動療法は、顎関節症の治療に不可欠です。

ストレスや緊張も顎の筋肉をこわばらせる原因となるため、リラックスする習慣を身につけるのも重要になります。

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歯科医院で受ける顎関節症の専門的な5つの治療法

歯科医院で受ける顎関節症の専門的な5つの治療法

顎関節症の治療は、セルフケアで改善しないケースや症状が強いときに、歯科医師や顎関節症専門医の指導のもとで進めます。ここでは、現在主流となっている顎関節症の専門的な治療法を紹介しましょう。

1.スプリント(マウスピース)療法

スプリント療法は、顎関節症の治療法として最も一般的です。また、保険適用される基本的な治療法の一つになっています。

夜間に装着する透明なマウスピース(スプリント)によって、歯ぎしりや食いしばりによる顎関節への過剰な圧力を分散させ、筋肉の緊張を緩和します。顎関節や筋肉への負担を軽減し、噛み合わせの安定化を図るのが主な目的です。

なお、顎関節症の治療で使われるマウスピースについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

関連記事:顎関節症の治療で使われるマウスピースとは?3つの役割と治療の流れをご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

2.薬物療法

痛みが強い時期には、消炎鎮痛薬(ロキソプロフェンなど)や筋弛緩薬を服用する薬物療法が用いられます。薬物療法は痛みを緩和して、顎関節の過度な緊張を取り除き、他の治療法の効果を高める対症療法です。

ただし、薬は顎関節症の根本的な治療にはならないため、症状が落ち着いた後でも、継続して専門的な治療を受ける必要があります。

3.理学療法(温冷罨法・マッサージ・開口訓練)

理学療法とは、顎関節や周囲の筋肉の状態を改善する治療法です。急性の痛みや炎症が強い場合は、氷水を入れたビニール袋などで患部を冷やす冷罨法が効果的です。

痛みが和らいだ後は、顎関節周囲や咬筋、側頭筋などの筋肉を温めたり(温罨法)、優しくマッサージしたりして、血流を良くし緊張をほぐします。また、口の開きが悪い(開口障害)場合は、開口訓練などの運動療法も並行して行われます。

4.行動療法(生活習慣の改善)

顎関節症の原因の多くは、歯ぎしりや食いしばり、片側噛み、頬杖、うつ伏せ寝など日常の癖や生活習慣にあると考えられています。行動療法では、顎に負担をかけるこれらの習慣を自身が認識し、意識的に改善を目指しましょう。

ストレスや緊張も顎の筋肉をこわばらせる原因となるため、リラックスする習慣を身につけるのも重要です。

5.外科的療法(手術・関節洗浄)

保存療法を続けても症状が改善しない難治性の顎関節症や、関節円板の癒着や変形が強いなど、ごく限られた重症のケースでは、外科的療法が選択される場合があります。

外科的療法には、顎関節内を洗浄する関節腔内洗浄療法や、関節鏡を用いた手術、関節を切開して行う開放手術などがあり、専門の口腔外科で施術します。

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顎関節症の治療を受ける前の3つの注意点

顎関節症の治療を始めるにあたり、治療の方向性を正しく理解し、医師との連携が非常に重要です。ここからは、顎関節症の治療を受ける前に、患者として認識しておくべき注意点について解説します。

1.噛み合わせ調整・歯を削る治療の再検討

過去には、噛み合わせの不良が顎関節症の原因であると考えられ、歯を削ったり、詰め物や被せ物を調整したり交換したりする治療が積極的に行われていました。しかし、最新の研究では、これらの治療の効果は疑問視されており、一度削った歯は元に戻せない不可逆性のリスクも伴います。

安易に歯を削る治療を勧められた場合は、必要性や効果について医師に質問し、セカンドオピニオンも検討してみましょう。

なお、噛み合わせが悪いと起こる症状については、こちらの記事でご紹介しています。

関連記事:噛み合わせが悪いと起こる4つの症状|原因と改善策、治療法をご紹介! – 歯科技工所|株式会社シケン コラム

2.負担の少ない保存療法からはじめる

現在、顎関節症治療は、スプリント療法や薬物療法、理学療法といった非外科的な保存療法から開始するのが原則です。軽度の顎関節症であればセルフケアだけで改善するケースが多く、重症であってもほとんどの場合が保存療法で対応できます。

手術などの外科的療法は、保存療法では改善しない難治性のケースに限定されるため、まずは顎に負担の少ない治療から段階的に進めていくのが基本です。

3.治療期間は長期にわたる可能性を理解する

顎関節症は、原因が生活習慣や癖に深く関わっているケースが多いため、治療期間が長期にわたる可能性があります。痛みが一時的に改善しても、生活習慣が変わらなければ再発するリスクが生じます。

マウスピースの装着や開口訓練、セルフケアの治療を継続して行い、再発防止を含めた根本的な改善を目指しましょう。医師の指示に従い、焦らず根気強く取り組むのが完治へのポイントです。

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オーラルケア商品の購入に「お口のお店 Oral Care Shop」がおすすめな理由

オーラルケア商品の購入に「お口のお店 Oral Care Shop」がおすすめな理由

お口のお店 Oral Care Shop」は、歯科技工所が運営するオーラルケア商品の専門店です。歯科医師が認めた選りすぐりの商品のみを取り扱っているため、顎関節症の治療と並行して行うセルフケアの一環として、安心して商品を選べます。

当ショップの特徴は、歯科技工士の視点から厳選された商品ラインナップです。歯科技工士は、歯科医療の現場で歯や口腔内の構造について熟知している専門家であり、お客様のお口の状態や悩みに最適な商品選びをサポートできます。

取り扱い商品は、歯ブラシやデンタルリンス、替えブラシなど、毎日のオーラルケアに必要なアイテムが揃っています。さらに、入れ歯洗浄剤やマウスピース洗浄剤など、特別なケアのための商品も充実しており、さまざまなニーズに対応可能です。⇒お口のお店 Oral Care Shopの公式サイトはこちら

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顎関節症の治療法でよくある3つの質問

顎関節症の治療法でよくある3つの質問

顎関節症の治療法でよくある質問を3つ紹介します。それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。

質問1.顎関節症は自然に治る場合もありますか?

顎関節症は、軽症であれば自然に改善するケースもあります。症状が出始めてから間もない場合には、生活習慣の改善といったセルフケアを徹底すると、症状がなくなるケースがあります。

しかし、痛みが続いたり、口が開けにくいといった症状が繰り返し現れたりする場合は、専門的な治療が必要です。自己判断せずに、歯科医院を受診して適切な治療を受けることが大切です。

質問2.顎関節症の治療は保険適用されますか?

顎関節症の診断、スプリント(マウスピース)の作製、薬物療法、理学療法などの基本的な治療は、ほとんどの場合保険適用となります。しかし、ボツリヌス療法などの一部の治療法や、高度な外科的な手術は、自費診療となる可能性があります。

治療を受ける前に、保険の適用範囲について歯科医師によく確認しましょう。

質問3.顎関節症の治療期間はどれくらいですか?

顎関節症の治療期間には個人差があり、一概には言えません。軽症であれば数週間から数ヶ月で症状が改善するケースもありますが、症状が重い方や慢性化している場合は、半年から1年以上の治療期間を要する可能性があります。

治療は、症状の改善だけでなく、生活習慣の改善を含めた再発防止にも重点を置くため、医師の指示に従い、根気強く続けるのがポイントです。

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まとめ

まとめ

顎関節症の治療法は、主にスプリント療法や薬物療法、理学療法などの保存的治療が中心であり、症状の原因である生活習慣の改善も重要です。また、治療を始める際は、負担の少ない保存療法から進めるという原則を理解しておきましょう。

セルフケアをしても症状が改善しない場合や、痛みが強い場合は、歯科医院や顎関節症専門医に相談するのがおすすめです。治療と並行して、噛み合わせや歯の健康をサポートするオーラルケアは非常に重要です。

歯科技工士が厳選し、歯科医師が認めた質の高いオーラルケア商品をお探しなら、口腔内の構造を知り尽くした専門家が運営する「お口のお店 Oral Care Shop」をぜひご活用ください。

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